アキュテイン(イソトレチノイン)

【ここがポイント】
① アキュテインはニキビ治療用の飲み薬
② 効能は皮脂の分泌抑制、毛穴詰まりの予防、抗炎症作用
③ 副作用が出る可能性があるので必ず医師の診察を受けるべき

アキュテイン(イソトレチノイン)とは

アキュテインとは、ビタミンA誘導体であるレチノイドを主成分とするニキビ治療用の飲み薬です。(アクネ菌を殺菌する作用がある抗生物質や、ホルモン剤、ステロイドなどの成分は含まれていません。)

ニキビができる主な原因とアキュテインの作用

皮脂の過剰分泌 毛穴の詰まり アクネ菌の増殖
増えた皮脂が毛穴につまることで、ニキビが発生しやすくなります。 厚くなった角質が皮脂の出口である毛穴をふさいでしまい、皮脂や肌の老廃物がつまってニキビが発生してしまいます。 普段は肌を弱酸性に保つなど、肌を守る働きをしているアクネ菌ですが、毛穴がつまって酸素が少なく皮脂など栄養の多い環境になると過剰に増殖し、炎症を引き起こして赤ニキビを発生させていまいます。

これらの主な原因に対して、アキュテインは以下の作用があります。

皮脂の分泌を抑える 毛穴詰まりを防ぐ 抗炎症作用で赤み緩和
皮脂を分泌する皮脂腺を退縮させ、皮脂の分泌を抑えます。結果、ニキビの発生・悪化の防止につながります。 ニキビ肌に見られる異常な角化(皮膚が厚くなる・毛穴が詰まること)が解消されます。 抗炎症作用があり、アクネ菌に対する皮膚の免疫反応を正常化します。

 

こんな方にオススメです

  • 難治性のニキビに悩んでいる方
  • 自由診療(保険適用でない)の範囲でもよい方

料金

メニュー名 10mg 20mg 30mg 40mg 50mg 60mg
アキュテイン 550円 660円 770円 880円 990円 1,100円

 

メニュー名 10mg 20mg 30mg 40mg 50mg 60mg
アキュテイン 30日:16,500円 30日:19,800円 30日:23,100円 30日:26,400円 30日:29,700円 30日:33,000円

 
アキュテイン採血 3か月ごとに必須 5,940円

治療について

用法容量 1日1錠毎日同じ時間に内服(食直後をオススメします)
治療期間 6か月=1クール(9か月に延長することもあります。)
注意事項
  • 治療開始後約1か月間は約30%の方に一過性のニキビの憎悪が見られます。(好転反応)
  • 非常に高い有効率を誇りますが、100%の方が改善して、その後も永遠に再発がないとは限りません。
  • 3か月毎の定期的な採血検査が必要です。検査を行わない場合、当院での処方はできません。(他院で定期的に血液検査をされている方はお申し出ください。)
治療を受けることができない方
  • アキュテインを個人輸入している方
  • 15歳未満の方
  • 精神疾患を患っている方(うつ病、統合失調症等)
  • 妊娠中、授乳中、または1年以内に妊娠の予定がある方(男性も)
  • レーザー脱毛、フラッシュ脱毛、光の出るレーザー機器での施術を受けられている方
  • アレルギーのある方
  • 肝機能障害のある方
  • 中性脂肪、コレステロールの高い方
  • ビタミンA過剰症の方
  • 3か月に1回の血液検査を受けない方
  • 以下を内服の方
    • テトラサイクリン系抗生物質
      「ミノマイシン」「ミノサイクリン」「ミノペン」など
    • 副腎皮質ステロイド剤
      「プレドニン」「プレドニゾロン」「セレスタミン」など
    • フェニトイン
      「アレビアチン」「ヒダントール」など
    • ビタミンA

※ピルとの併用は可能です。

栄養療法

ニキビ治療はお薬だけでなく、栄養面もとても大切

ニキビ原因となる皮脂の分泌量は、気温が上昇したときなどに増えやすくなりますが、10代の思春期、糖分や脂肪分の多い食生活などでも増えてしまうことがあります。
また、睡眠不足や疲労など生活習慣の乱れや、肌の乾燥、紫外線による刺激などで肌のターンオーバーが乱れると、ニキビを悪化させる角化異常を起こしやすくなるので注意しましょう。
さらに、私たちの皮膚表面や毛穴の中には、常にさまざまな細菌(常在菌)がいますが、アクネ菌もその一種です。普段は肌を守る働きをしているアクネ菌ですが、毛穴がつまって酸素が少なく皮脂など栄養の多い環境になると過剰に増殖し、炎症を引き起こしてニキビが発生します。

これらのほとんどは、生活習慣や普段の食生活もとても深く関係しています。
例えば、過剰なダイエットでご飯を食べなかったり、甘いものばかり食べたり炭水化物ばかり食べたりといった偏った食生活をしていると、ニキビは悪化しやすくなります。また、いくらお薬を飲んでも治りにくくなります。
ヘム鉄・亜鉛・ビタミンB2群・ビタミンA等栄養バランスを考えた食生活が大切です。
当院では、栄養療法も行なっており、あなた自身の血液検査から今足りていない栄養素を解析いたします。いつでもお気軽にご相談ください。

注意事項

副作用について

重大な副作用の一つに、服用中の妊娠は流産や胎児の奇形を引き起こすという副作用があります。そのため、服用中、および服薬後3カ月は必ず避妊してください。
男性の場合も服用中、および服用後1ヶ月は必ず避妊してください。

その他の副作用としては

  • 皮膚や粘膜の乾燥(皮膚炎、口角炎、口唇炎、ドライアイなど)
  • 鼻の粘膜が乾燥した場合に生じる軽度の鼻血
  • 頭痛、めまい、吐き気
  • 発疹、軽度の痒み、落屑
  • 眼瞼炎、結膜炎
  • 筋肉痛や関節痛
  • 肝機能低下
  • 脱毛
  • 鬱、精神病(幻覚、幻聴)、自傷行為、自殺企図などの重大な精神疾患、うつ傾向

などです。