射精障害

【ここがポイント】
① 射精障害は勃起ができても射精ができない状態で、いくつかのタイプがある
② 早漏には治療薬があり、遅漏は自慰行為の改善が最初の治療

射精障害とは

そもそも射精とは、①神経によって男性生殖器(精嚢、前立腺、精巣上体、精管)が収縮され、精液が尿道に押し出されることによって起こります。
その際、②膀胱頸部が収縮することにより、精液が膀胱に逆流するのを防ぎます。
さらに、③尿道周辺の筋肉が律動的に収縮すると、精液はさらに先に送られて陰茎外に放出されます。

射精障害とは、勃起はできても射精ができない場合のことを言い勃起障害と同じく性機能障害の一つです。 近年、特に増加傾向にあります。
射精障害にはいろいろなタイプがあり、以下のように分けることができます。

膣内射精障害(重度の遅漏) マスターベーションでは射精が可能であるにもかかわらず、性行為時に射精ができない状態のことを言います。
神経性(脊椎など) 脊椎損傷などの、重度の神経障害が起こることにより、射精ができなくなる場合があります。また、原因は不明であっても射精の反応が起きないために射精ができないという人もいます。
逆行性射精 射精する際に膀胱へ精液が逆流してしまうため、精液が出てこない現象です。射精感があるにもかかわらず、精液量がとても少ない場合も逆行性射精である場合があります。
早漏 早漏とは、挿入後1分以内で射精してしまうこと、男性またはそのパートナーが望むよりも早く射精が起き、そのことでカップルに苦痛が生じている状態のことと定義されています。
射精不能 射精ができない状態のことをいいます。

主な治療方法

以下の2点が特に有効な治療です。

早漏薬

商品名 ポゼット
料金
特徴
服用タイミング 性行為の1時間前
効果継続時間 約6時間
服用の間隔 1日1回、服用間隔は24時間以上あける
食事の影響 ほとんど影響を受けない
アルコールの影響 影響を受けやすい為、接種は避ける
副作用 頭痛、睡眠障害、めまい、嘔吐、下痢、疲労感、ねむけ、のどの渇きなど

遅漏に関しては過度なマスターベーションで脚を伸ばした状態での射精、床にこすりつける、強く握りすぎるなどが主な原因とされています。不適切な自慰行為の場合は一般的な自慰行為(膝を曲げた状態、強く握りすぎないなど)で徐々に正常な刺激で射精できるようになることがまず第一の治療になります。過度なマスターベーションは控えるようにしましょう。

栄養療法

当院では医師によるオーダーメイドサプリメントを使用した栄養療法を行っております。
血液検査により、患者様の体内で不足している栄養素を明確に数値化し、その結果に基づいて必要な種類のサプリメントを、必要な量、処方いたします。

亜鉛…精子形成や性欲に関与
ビタミンB群…感情や集中のコントロールに関与

注意事項

早漏の治療薬には上記の通り、副作用が起こる場合があります。

吐き気、めまい、頭痛、口の渇き、下痢、傾眠、疲労、不眠、起立性低血圧症(立ちくらみ)、鼻づまりなどです。

ポゼットはプリリジーという早漏改善に有効なジェネリック医薬品ですが、プリリジーの臨床実験では10%未満の発現率という報告がされています。

また、ポゼットの副作用は使用を重ねることにより発現しにくくなるとされています。